Splatoon2クーゲルシュライバーで修羅道を征きたかった

タイトルはダジャレです。結局ハイカスに出戻った理屈を考えるのが好きな人間のブログです

認知特性とスプラトゥーン

あなたの思考は視覚優位でしょうか?
それとも言語優位でしょうか?

認知特性という考え方があり、
とくに幼少期に認知の傾向が視覚優位、言語優位、聴覚優位の3つに大別できるとされています。

視覚優位者

 視覚情報の処理が得意で、言葉を思い浮かべず視覚に基づいて行動するタイプ。
 映像や静止画で物事を記憶する傾向があり
 頭の中で平面画や立体構造のイメージをつくり操作したり思考したりが得意

言語優位者

 文字情報の処理が得意で、言葉で思考して行動するタイプ。
 文章で物事も記憶する傾向があり
 映像化できない抽象的な概念を扱うのが得意

聴覚優位者

 音声情報の処理が得意。
 説によっては言語優位者ど同一視されることもあり、
 スプラトゥーンにおいても言語的思考と視覚的思考は想定しやすくても、
 聴覚的思考の想定は難しいのでこの記事では扱いません


認知特性は日常生活の無意識の癖や大まかな傾向としてはあてはまりうるのですが
この特性にあわせて学習させたり仕事を割り振っても大きく差異がないという実験結果があるそうです。
それは成長するにあたって場面ごとに必要とされる認知能力を
使い分けられるようになったからと考えられます。

この記事では、視覚優位の認知による視覚的思考と
言語優位の認知による言語的思考を区切って考えることにより
スプラトゥーンプレイにおける認知や思考の状態の使い分けについて語っていきます

視覚的思考と言語的思考の特性

視覚優位の認知(視覚的思考)の特性

  • 長所
    • 反応や処理の速度がはやい
    • 複数のものを並列的に認識できる(マルチタスク
    • フォーカス(注目)の切り替えがはやく度合も自在
    • 直感的に即座に行動に移しやすい
    • 立体構造の把握に強い
  • 短所
    • 見えないものの対処ができない
    • 行動が単調になりがちで同じミスをしやすい
    • 習得しきった行動しかできない



言語優位の認知(言語的思考)の特性

  • 長所
    • 目に見えないものを推論し認識できる
    • 問題を見出して解決できる
    • 長期的な計画をたてることができる
    • 相手の意図も計算にいれたより高度で戦略的な立ち回りができる
  • 短所
    • 反応が遅く、一つのことにしかフォーカスできない(シングルタスク)
    • 思考がわき道に逸れやすい
    • 不安や迷いなどネガティブな感情に処理能力を奪われやすい

視覚的思考にも言語的思考にも一長一短の特性があり、
どちらか片方だけに頼るのではなく自分にあった配分のバランスを身に着けるのがベターといえます。

視覚的思考

たとえば急にボールが飛んできても咄嗟に防御反応ができるように
視覚的思考は言語や推論を必要とせず直感的に反射的に対処することができます。

また、視覚情報を言語に変換しようとすると要点以外を省略せざるをえませんが
視覚的思考では複数の情報を並列的に処理しつつ新たな脅威まで咄嗟に検知することができます。

視覚イメージだけでも高度な処理と反応ができるという点を強調するため、
この記事ではあえて「視覚的思考」という言葉を使用します。
キャラクターコントロールやエイムなど基礎を含めて
大半の行動は言語を用いない視覚的思考でおこなえるのが理想になります。


見るだけでなく、見て感じるという意識を持つことでより視覚認知を有効にしやすくなります。
たとえば、現実で苦手な虫をただの物体ではなく意図を持った生きている脅威と感じるように
崖から足を踏み外すことが無いように、ゲーム内の敵や障害物に対しても
好ましいか好ましくないかの好悪を緊張感をもって感じることが重要です。

言語的思考

視覚的思考と言語的思考の関係の理想を例えるなら
夜道を歩くときに見て行動する役割の視覚的思考は足で
手持ちの情報から道を推論する言語的思考は灯火だと表現することができます。

闇夜に見ず知らずの場所に放り出されたら場合によっては一歩進むことすら困難です。
しかし、その場所についてのある程度の知識があれば
知識や推論は灯りのように不安を払い、進めるという直観をもたらします。

視覚が重要なアクションゲームにおいては言語的思考は
直感的に機械的に行動する視覚的思考のアドバイザーやコーチとしての役割がベターだと
考えていいのかもしれません。


しかし、灯りになるべき言語的思考によって逆に暗闇を増やしてしまうことがあります。
闇をみつめることで不安から不安を推論し、身動きがとれなくなってしまう状態です。

スプラトゥーンで勝つためには、言語的思考を試合中に不安や悩みを増やすために使うのではなく
視覚的思考だけでシンプルに動けるように道筋を照らすための灯りとして意識して使う必要があります。

バランスの切り替え

今の状態が視覚優位で動きが単調になってしまっていたり、
ゲームに適切に関与できてない感覚があるのであれば、
操作を適当にやるくらいの気持ちで
自分のキャラをコマとして盤上でどう動かすかの意識をすると
言語優位の状態に近づけることができます。
自分の思考を口にだしながらプレイしてみるのも有効です。

逆に言語優位で視界が狭くなっている場合は、
思考を消すことにより、とにかくひたすら視覚を広げる気持ちで
言葉が浮かぶ余地がないほど簡単に確実にできる反射的行動の立ち回りの実行に集中するのが有効です。

問題点の洗い出しと成長

行き詰り壁にぶちあたった状態では
暗闇の中で手探りで道をみつけないといけないと成長できないという場面もあります。
そういうときは言語優位で闇をみつめ課題を見出し問題を解決するというのも一つのやり方になります。

注意が必要なのは同時に勝ちを欲張ると強いストレスになることと、
そして自分がコントロールできない要素に気を取られ過ぎないことです。
とくに後者はいわゆる闇堕ちの原因になります。
結局は自分がコントロール可能な部分を改善していくことでしか成長し勝率をあげることはできません。


上達のサイクルとしても、反復練習などで言語的思考をはさまず
視覚的思考だけで簡単に実行できることを増やし
それによりつくられた言語的思考の余裕で、
今まで見えなかったり意識できなかったり箇所を灯火で照らすように言語的推論をし、
そうして蓄積した経験をまた考えずに実行できるように落とし込んでいく、というサイクルが重要です。

視覚思考のもうひとつの特性

視界は悩みや感情により狭くなることはあっても、感情がのることはあまりありません。
機械的にあるがままを受け入れ、反応し行動することができます。
逆に言えば視界を広げる意識を常に持つことが、
ネガティブな感情や非建設的な思考を排除することに繋がります。

視界は主に身体的不快感、不安、そして人格的感情によって狭まります。

身体的不快感の対策には体調を万全に整えるのが理想ではありますが
お手軽には呼吸を整えることでも軽減することができます。
いろんな呼吸法があるので研究してみるのもオススメです。
長時間座りっぱなしであれば軽い運動をするなども有効です。

4-7-8呼吸法
https://www.mylohas.net/2017/06/063251yoga.html
疲労予防・回復のためにスタンフォード大学で用いられる「IAP呼吸法」とは?(腹圧呼吸)
https://www.lifehacker.jp/2018/05/book_to_book_stanford.html


不安は悩んだり迷ったりのネガティブで非建設的な思考に連鎖して増殖し、視界を圧迫します。
これは自信や安心感を持つことで軽減することができます。
心理学的にもやる気がでる条件は自己肯定感と自己効力感にあるといわれており
できないことよりも今確実にできることを見て自分の強さを感じることで気持ちを切り替えやすいです。


感情は行動の動機として非常に強力ですが、同時に視界や思考を強く大きく圧迫しがちです。
とくに「自分は本来もっと勝てるはずなんだ」「強いはずなんだ」「こうあらねばならない」といった
人格を守るための感情はネガティブに働きやすい傾向があります。
感情は単純にゲームへのモチベーションとしてだけ燃焼できるようにして、
ゲーム中は人格スイッチをオフにするくらいの気持ちで淡々と視覚思考に頼って動けると楽になります。

まとめ

視覚的思考にも言語的思考にもそれぞれ大きな強みがあります。
心理学的な根拠により自分の認知特性がどちらよりなのかを把握すれば
不足していた面の強みを意識し引き出すことに繋がるかもしれません。

認知特性について詳しくは書籍を読んでいただくのが一番ですが、
ブログなどでも簡素に解説されています

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またExcelファイルをダウンロードする必要がありセキュリティ的に古く手間がかかりますが
自分がどの認知特性かの検定も無料で行うことができます

本田40式認知特性テスト
http://micri.jp/ninchitokusei/